秋子は和明を溺愛していた。和明が20歳になってもその溺愛ぶりは変わらず、和明はフリーターとも二ートとも呼べるような生活を続けては秋子に甘えてばかりいた。父・誠一郎は仕事ばかりで家庭に関心を持っていなかったが、さすがに不安になり、2人の様子を見ようと家族旅行に誘った。家族旅行なんて初めてと言っても過言ではなかった。気まずい雰囲気のまま始まった家族旅行。旅館についてそうそう、誠一郎は仕事で会社に戻るはめになった。父がいなくなった事を内心喜ぶ秋子と和明。まるで新婚気取りでお互いを求め合い、神聖な御神滝の前や、露天風呂で近親愛を貪りあうのだった。