寄生親と孝行娘――。「娘の処女を買わせてくれとか、ふざけないでくださいよ!」興奮した父が電話の相手に怒鳴りつけるのを私は聞いていた。父の営む小さな町工場が不景気のあおりを受けて倒産してから数か月。多額の負債を抱え込んだ父は金策に駆け回るが思うようにいかず、毎日のように訪れる回収業者の嫌がらせに家庭はもうすぐ崩壊しそうだった。少しでも家族の助けになれるのなら――。電話の相手に会いたいと父に伝えるのに迷いはしなかった。泣いて頭を下げる両親を宥め、私は男の待つホテルに向かう。「よく来てくれたね、ほんとに楽しみにしてたんだ」気持ちの悪い笑顔を浮かべた男が私の体を撫でまわし、硬いモノが捻じ込まれる感覚に言いようのない吐き気がせり上がる。大丈夫、我慢できる、このお金があれば、少しの間家族が助かる。そしていつか全てが良くなるはずだから…。ギュッと目を瞑り耐えていると、男が急に動くのをやめた。薄目で覗いてみると、さっきまでの笑顔は男から消えて、その目は怒りに歪んでいた。「君さ、ほんとは処女じゃないでしょ」時間が過ぎるのをただ耐える少女が男の責めに屈したとき、喘ぎと涙が溢れ出た。クズ過ぎる大人に弄ばれた哀れな少女のおはなし。